紛争の内容

会社員として同じ会社に25年勤務していたAさんは、趣味にお金を費やし、借金しながらいわゆる「推し活」をしていました。

長年の「推し活」で借金は少しずつ増えていき、遂に毎月の返済額が収入では賄えないほどになってしまい、免責不許可事由もあるという認識で、破産ではなく個人再生を選択されたようでした。

債務額を基準とすれば150万円ほどの弁済額となりそうでしたが、長年勤務していた会社では積立金をしており、その積立金の評価が200万円以上になっていたため、清算価値基準での弁済となりました。

交渉・調停・訴訟等の経過

また、積立金は個人再生手続が始まってからも続いておりましたが、この積立金をそのまま維持すれば、その分毎月の返済可能額が減ってしまい、3年間での弁済期間で返済しきることはできないようでした。

この事情をもって、Aさんは5年の弁済期間が必要との主張をしていましたが、積立金は預貯金などと同じであり、食費などとは異なって「生活必需品」とはいえない出費です。

幸い、積立金は毎月の積立額が減らせるため、Aさんが弁済計画を履行するのに差支えのない積立に変更し、再生計画を立てることになりました。

本事例の結末

Aさんは、債権者からの不同意もなく、無事再生計画の認可決定を得ることができました。

本事例に学ぶこと

個人再生や破産の手続をするのであれば、今まで通りの生活を維持していたのでは到底今後の経済的更生は見込めません。

家計簿をつけてご自身の出費を見直すことはもちろん、保険や積立金、持株会など、財産形成見られる行動についても見直しが必要な場合もあると感じられました。

弁護士 相川 一ゑ