自己破産の手続きを進める中で、予期せぬ身内の不幸により「相続」が発生することがあります。このとき、非常に重要となるのが相続発生の「タイミング」です。

もし、裁判所へ破産を申し立てた後、まだ裁判所から「破産手続開始決定」が出る前に相続が発生した場合、相続した遺産はどうなるのでしょうか。

結論から言うと、開始決定前に発生した相続財産は、原則として「換価(処分)の対象」となり、借金の返済に充てられることになります。

日本の破産法(第34条第1項)では、手放さなければならない財産の基準を「破産手続開始の時において有する一切の財産」と定めています。

そのため、申立ての「後」であっても、開始決定の「前」に相続が起きたのであれば、その財産は、裁判所や破産管財人に管理・処分され、債権者に配当されます。

裁判所や破産管財人の判断によりますが、不動産の持分4分の1を相続した場合は、その持分割合に応じた金額を管財人に納めさせ、それを債権者に配当することがあります。その場合は、不動産自体は残る(売却されない)ことになります。

一方で、もし開始決定の「後」に相続が発生したのであれば、それは「新得財産(しんとくざいさん)」と呼ばれ、処分されることなく、原則として本人が自由に使える財産になります。

裁判所の開始決定にはこのような意味があります。「〇月〇日〇時」と時間まで決まっているのもそのためです。

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