紛争の内容

会社員のAさんは、30年前に一度破産をしていましたが、家族が体調を崩し、引っ越しや転職を余儀なくされたこともあり、生活費が捻出できず、再度借金に悩まされるようになりました。

家族に借金していることは言えず、どんどんと雪だるま式に膨れあがる借金に対し、副業を始めるなどして何とか対応しようとしましたが、既に返しきれる額ではなくなってしまい、二度目の破産をすることとなりました。

交渉・調停・訴訟等の経過

破産手続開始決定が出され当職が管財人となってから、債権者からも何ら異議も出されず、Aさんはご自身の積極財産・消極財産・毎月の家計簿、銀行履歴の使途不明金などもきちんと説明をなさりました。また、転送郵便物等から新たな債務や財産が明らかになるということもありませんでした。

本事例の結末

以上の経緯で、Aさんが二度目の破産を申し立てるに至った経緯は、やはり収支をよく考えずに生活していたことが否定できませんでしたが、現時点では家計が健全化していることなどもあり、裁量免責を認める意見を管財人として出すことにしました。結果として裁判所もこの意見を認め、異時廃止・免責許可決定を出しました。

本事例に学ぶこと

二度目の破産申立は、やはり厳しく見られることが一般的ですが、決して裁量免責が認められないというわけではありません。経済的更生の可能性なども踏まえ、誠実に対応することが重要です。

弁護士 相川 一ゑ