アパートの家賃をクレジットカードで支払っている場合の注意点

最近は、アパートを借りる際、「家賃の支払いは●●●のクレジットカードを作ってもらい、そこから支払ってもらいます」と言われることがあります。
そのようにしてアパートを借りた方が、多額の負債を抱えて自己破産しようとする場合、アパートの家賃の支払いはどうなるのでしょうか。

依頼した弁護士が各債権者に受任通知を発送すると(あるいは、支払いが3か月程度遅れるようになると)、その時点で、債務者の情報は信用情報機関のブラックリストに載ります。

ブラックリストに載る結果、債務者名義のクレジット機能付きカードは全て使用できなくなります。

すると、今まで家賃の支払いに使っていたカードも使うことができなくなり、カードを利用した家賃の支払いができなくなってしまいます。
家賃の支払いができず、家賃滞納が続けば、じきに今住んでいるアパートから退去を求められてしまうでしょう。

このような事態を防止するためには、弁護士に依頼する前に、大家さんや管理会社に掛け合って、家賃の支払方法をカード払いではない別の方法(口座からの直接引き落としや口座振り込み)に変更してもらうことが必要です。

困ってしまうのは、ここで、「カード払い以外の方法には変更できない。必ずカードで支払ってもらわないとダメです」と言われてしまう場合。

このような場合は、残念ながら、「カードが使えなくなる→家賃が支払えなくなる→家賃滞納で退去を求められる」という事態を防ぐことはできません。
何とか費用を工面のうえ、家賃をカード払いにしなくてもよい別の物件に転居していただくことになります。