「会社の経営が苦しい」と一言にいっても、その状況が本当に法人破産に足るものかどうかというのは、簡単には判断できないことが多いでしょう。
かといって、いざ破産に踏み切ろうと思っても、法人破産の手続には弁護士費用や裁判所に納める予納金等、それなりに大きな費用がかかりますから、「気づいたら破産のための費用がなかった」というところに至る前に決断をしなければなりません。
そこで今回は、「会社を破産させると決断する前に、どのようなことを検討すべきか」ということを見てみたいと思います。
まず、第一の段階として、会社の収支を見直し、何とか赤字を減らせるのであれば、当然破産を回避できる可能性は高いと思われます。具体的には、経費削減・不採算事業から撤退する、ということが挙げられます。
第二の段階として、私的整理(任意整理)という手段が考えられます。これは、まだ会社に体力があり、一時的に返済・弁済が苦しいというだけに過ぎない場合、債権者の協力が見込めるということであれば、支払義務のあるものの期限をリスケジュールしたり、一部の減免を求めるなど、任意の交渉をして契約を見直す、ということです。既にリスケジュールなどをしている場合は厳しいかもしれませんが、これまで滞りなく弁済してきたという実績があれば、会社の信用力という意味では、金融機関や取引にも交渉に応じてもらえることは多いでしょう。
第三の段階としては、再建型の法的整理として民事再生や会社更生を検討します。ただ、これは今後も経営を続けることができるだけの取引先を維持できたり、スポンサーを用意できるか、といった部分で課題が多いと思われます。
そして最後の段階として、第四の清算型の法的整理、つまり特別清算や破産手続を検討します。
法人破産は、最終手段ですから、それまでに打つ手がないのか検討し、やはりどうしても見通しが立たないという場合に選択すべきものです。本当に破産手続をすべきかどうかということをお悩みの段階で、弁護士に相談してみるということも全く問題ありません。経営が苦しいと感じたら、是非とも弁護士へのご相談をご検討いただければと存じます。