紛争の内容

30代女性のAさんは、契約社員として月額20万円弱の収入を得ていましたが。一人暮らしで、収入の2/3以上を生活費として使ってしまっておりましたので、自由に使えるお金は月額2万円あるかないか、というところでしたが、3年ほど前からスマホのゲームアプリにはまってしまい、一時は月額10万円以上の課金をしてしまうほどになってしまいました。自分の収入で足りない分は毎月消費者金融に借り入れをし、その返済ができないと他の金融機関に借りるなど、自転車操業状態になってしまい、約2年にわたりそのような生活を続けていました。気づけばAさんの借金は総額200万円になっており、自分の収入だけではどんなに節約しても到底返せない金額となってしまいましたので、弁護士に相談するに至りました。

交渉・調停・訴訟などの経過

Aさんの借金の原因は、遊興費であって、破産法上は、「免責不許可事由」つまり債務を免れるための要件が認められない事情がある、ということになります。しかし、Aさんは弁護士に相談する時点では、債務の整理をするためにゲームをやめ、生活も自分の収入の範囲でやりくりできるように見直しをしました。そこで、法律上は免責不許可事由があるAさんであっても、現在の生活状況やこれまでの反省を裁判所に訴え、何とか裁量免責を得られるよう目指し、破産申立をすることにしました。

本事例の結末

結果として、Aさんのこれまでのお金の使い方などについて詳細に裁判所に説明した上で、管財人なども就かずに、免責許可決定を得ることが出来ました。

本事例に学ぶこと

Aさんのように、免責不許可事由が明らかであるケースでも、その事由の詳細や、反省をしていること、そして今後の生活の立て直しなどを踏まえ、免責を許可してもらえるケースもあると感じました。もっとも、Aさんの場合、積極財産がほとんどないという事情もあったことから、仮に積極財産がある程度ある方であれば、個人再生等の手続も検討すべきと思料されます。