万が一にも、借金があることを会社に知られないため、あえて任意整理を選択した例


【依頼内容】
Aさんは、夫と離婚し、大学生の息子と65歳の母親と3人で暮らしていました。夫と離婚した際にマンションの名義をAさんにして、ローンの支払いはAさんがしていくことにしました。

Aさんの収入は30万円弱で、2年ほど前までは市からの児童扶養手当などの援助がありましたが、現在はありません。住宅ローンの支払をして、残りを生活費に充てると毎月ぎりぎりでした。銀行などのカードローンなどから少しずつ借り増しをして、弁護士に相談に来た時には400万円近くまで借り入れがありました。


【負債状況】
400万円


【収入・資産状況】
月の収入30万円弱


【手続きの方針、結果】
弁護士は住宅を維持するためにも、個人再生手続きを勧めました。住宅ローン以外の債務は500万円未満なので、個人再生手続きを利用すれば100万円の弁済で済みます。その場合、3年間の分割払いになり、毎月28,000円弱の返済になります(住宅ローンは今まで通りの支払いです)。

しかし、Aさんは頑なに個人再生ではなく任意整理をしたいと希望しました。個人再生手続きをした場合、官報公告に住所と名前が載ります。一般の人は、ほとんど目をしたことがない官報ですが、この官報に載って、自分に借金のあることが会社に知られたら・・・ということをAさんはとても恐れていました。結局、任意整理をすることになりました。

Aさんは、銀行系のカードローン4社からの借り入れのため、債務が減ることはありませんでしたが、将来利息カットの元金のみで全社と和解をすることができました。毎月の支払は5万円で一番長い債権者への返済期間は、8年でした。

弁護士は相談を受けた際、債務整理の種類、特徴を説明します。依頼者に最も適した債務整理の方法をアドバイスしますが、最終的に選択をするのは依頼者です。Aさんは支払いを滞ることなく、現在も支払いを続けています。